2008年6月10日火曜日

スピード社「レーザーレーサー」北京五輪で着用OK!

日本水泳連盟は、6月10日東京都内で常務理事会を開き、北京五輪限定ということでミズノ、デサント、アシックスの3社以外であるイギリスのスピード社などの競泳水着も着てよい!ということになりました。つまり水着選択の自由化が決定したということです。

日本水泳連盟は3社(ミズノ、デサント、アシックス)のみオフィシャル契約をしているため、この3社のみ選択できるようになっていました。しかし、イギリスのスピード社のレーザーレーサーが登場し、世界記録がラッシュされたことにより、日本水泳連盟は、すでに北京五輪用水着を発表していた各3社に再度水着を改良するように求めて模索状態でした。

そして改良水着を含め、ジャパンオープンなどで色々と試した結果、計17個の日本新記録が誕生。その記録のうち16個がスピード社のレーザーレーサー(LR)だったということで、3社以外にも選択ができるようにすることが濃厚となっていました。

選手の中でも着たいという要望も多く、コーチなどとの意見を取り入れた結果、今回の自由化となったというわけです。他社メーカーも理解をしざるを得ないことになりますが、了解を得るということはメーカーにとってもとても辛いこと。
しかし、北京五輪で最高のパフォーマンスができるにはメーカーを増加した選択肢は必要不可欠ですし、選手によってはLR(レーザーレーサーの略)がなければ話にならないとコーチの判断もあるため、致し方ないのかもしれません。

しかし、3社で個人契約をしている選手が、もしLRを使用する場合でも、予選突破が確実な場合などに使用する可能性もあるかもしれません。
ただ、今回の水着騒動、ニュースを聞く度に、選手がかわいそうに思えてきて何だか悲しくなります。特にメーカーと個人契約している選手。中には、申し訳なくインタビューされている選手もいましたが、申し訳なく思う必要はないと思います。泳いでいるのは選手なのですから。

【株価にも影響!!】
今朝のニュースを見ましたが水着騒動により、スピード社の株価が急上昇したそうです。日本でスピード社の販売権を持つゴールドウィン社も急伸しています。
北島選手が日本で出した世界記録の影響もあり、日本だけではなく世界的にも大きな経済の動きがあったということなのでしょうね。

【今回の水着騒動の原因は?】
今回の水着問題の原因は結局何だったのでしょうか?
以前、世界記録が連発したときに、国際水泳連盟(以下国水連)が「浮力が付いているのではないか」という議論になりました。競泳用水着の開発では、国水連のルールで「浮力を付けてはいけない」と定められているからです。しかし、結果、認定という形になったことで(⇒詳細はこちら)問題に火種がつき始めました。

浮力についての数値の表記がないため、どこまで認めているのかという部分においての解釈が今回の問題につながったと言われています。その浮力にも関係しているのが水着の重ね貼り。

水着のルールでは、「重ねて張ったものを使用してはならない」と2005年辺りから明記されています。
スピード社のレーザーレーサーは、レーザーパネルを元の生地の上から貼っているため、通常なら違反となります。
しかし、07年11月に注意事項が追加され「厚さが基準に達していれば重ねて張ってもOK!」というようなことを明記されたそうで、日本のメーカーが、その明記を知ったのが水着騒動が始まってからだそうです。つまり、情報収集の遅れが原因の一つなわけです。

ただ、スピード社は3年以上前から開発されています。昨年11月にルールの追加がされたということはつまり、スピード社によりルールが作られたと解釈されてもおかしくありません。
国水連は、安易に規制を強化し、水着という製品の向上を阻害してはならないという考えの元、水着のルールを作っているため、各社の技術審査のアピールの仕方に差があったのかなと推測しています。
スピード社はミズノと提携していた頃から水着業界では、最先端をいっていましたので、今回のような騒動があって当然の代物を作ったのかもしれませんね。競泳水着がさらに進化した歴史を作ったことは間違いありません。

ただ、涙が出るほど辛い練習をして頑張っている日本の選手は日本のメーカーが最高のものを作ることを信頼して契約していることもあります。今後は、3社メーカーも水着のルールを変えるくらいもっと踏み込んだ水着作りをしていかなければならなくなるように思いました。